「やることが多いのに、時間が足りない…」
「自由時間はあるのになぜか幸せじゃない…」
そんな悩みを抱えている方に向けて、UCLAアンダーソン経営大学院のキャシー・ホームズ教授が書いた
『人生が充実する時間の使い方』の内容をわかりやすくまとめ、
さらに“今日から実践できる行動法”として整理しました。
本書のテーマはとてもシンプル。
「時間の使い方を変えれば、人生の幸福度は大きく変わる」
この記事では、
● 幸せになるために必要な“自由時間の最適量”
● 幸福度が上がる時間の使い方3つ
● 逆に不幸になる時間の使い方3つ
● 仕事の幸福度を上げる2つの条件
● 幸せが“長続きしない理由”と対処法
をまとめています。
忙しい社会人・主婦・学生、すべての人に役立つ内容です。
◆ 結論:1日「2〜5時間」の自由時間が幸福度の最適値
本書で紹介される大きな結論はひとつ。
✔ 自由に使える時間は 2〜5時間 が最も幸福度が高い
人は…
● 忙しすぎる → ストレス・疲労で不幸
● 暇すぎる → 生産性の欠如で不幸
という性質を持っています。
つまり「たくさんの自由時間=幸せ」ではないのがポイント。
▼ 2時間未満だと…
・食事や生活が乱れる
・ストレス増
・精神的な疲労
・人生の満足度が低下
▼ 5時間以上だと…
・生産性が低く感じてしまい虚無感
・“何もしていない自分への嫌悪“
たとえば平日に1日中ゲームだけした日は、なぜか虚しい──
あれがまさに「自由時間過多の不幸」です。
◆ 幸せになる“時間の使い方”3つ
ここからは、幸福につながる活動ベスト3を紹介します。
① 誰かと一緒に過ごす時間
最も幸福度を高めるのが 人との時間。
● 家族とご飯を食べる
● 友達と話す
● 恋人やパートナーと過ごす
● ペットとゆっくりする
これらは幸福と強い関係があります。
Netflixやゲームの「1人の時間」が1番楽しい人は、実は少数派。
もしあなたが
「自由時間はあるけど幸せじゃない」
と感じているなら、
1日1回は、誰かと関わる行動を入れる
これだけで幸福度は大きく変わります。
② 外に出る時間
幸せは「室内」よりも「屋外」で感じやすいことが100万件のデータ分析で判明。
天気は関係ありません。
● 雨の日でも
● 暑い日でも
● 寒い日でも
外に出るだけで幸福度は上がります。
▼ 具体例
・散歩
・買い物
・カフェ
・外食
・野外フェス
・外での読書
室内にこもりがちな人ほど、効果は大きいです。
③ 没頭(フロー)の時間をつくる
“時間を忘れるほど没頭している”状態は、人が最も幸福を感じる瞬間。
没頭は以下の状況で起きやすい。
● 音楽
● 勉強
● 仕事
● ゲーム制作
● 動画編集
● 運動
● モノづくり
● プログラミング
● アニメ・同人制作
ただし、没頭はスマホ通知・話しかけられる・宅配などで簡単に妨害されるため、
スマホを遠ざける・通知を切る・イヤホン活用
など環境づくりが必須です。
◆ 幸せが下がる“時間の使い方”3つ
幸福度を下げる行動は以下の通り。
① 慢性的な孤独
一時的な孤独はOK。
危険なのは 長期間の孤独。
ハーバード大学の研究では、
“慢性的な孤独は死亡率を26%上げる”
と発表されています。
● 在宅ワーク
● 休日は1人
● 趣味も1人
こんな人は要注意。
1日1回、誰かと関わる行動を入れるだけで改善します。
② やらされている時間(義務の時間)
例:
● 家事
● 通勤
● 介護
● 子育て
● 上司に指示された作業
● やりたくない仕事
人は“自分で選べない”時に幸福度が下がります。
▼ 解決策
・家電で家事を自動化
・家事代行を使う
・イヤホンで好きな音声を聴きながら作業する
・掃除+YouTube
・洗濯+音声学習
「やらなければならない」と「やりたい」を掛け合わせること。
③ 無意味だと思うことに時間を使う
例:
● 意味の薄い会議
● ネガティブニュース
● SNSのだら見
● だらだらするだけのゲーム
● 望まない通勤
これらは「生産性の欠如」と脳が判断し、不快感が生まれます。
▼ 解決策
1〜2週間、自分の時間の使い方を“記録”する。
時間の可視化は、無駄時間を減らす最強の習慣です。
◆ 仕事の幸福度を最大化する2つの条件
幸せな働き方をつくるには以下の2ポイントが絶対条件。
① お金以外の「目的」を持つ
お金だけが目的だと、仕事の満足度は著しく低くなることが判明。
例:
● 誰かを助けたい
● 技術を磨きたい
●作品を作りたい
●仲間と働きたい
●自分の成長のため
●顧客が喜ぶ瞬間が好き
目的があると「やらされる仕事」から「自発的にやる仕事」に変わり、幸福度が跳ね上がる。
② 職場に友達(味方)をつくる
研究によると
職場に親友がいる人の方が、幸福度・意欲・パフォーマンスが圧倒的に高い。
学校に行く理由が「友達と会うため」だったのと同じです。
雑談できる相手が1人いるだけで全然違います。
◆ 幸せが長続きしない理由と対処法
人は“慣れてしまう”生き物。
これを心理学では「快楽順応」と言います。
例:
● 高級料理
● デート
● 家族との食事
● 子どもとのお出かけ
何度も繰り返すと、喜びを感じにくくなります。
▼ 解決法:残りの「回数」を意識する
● 親とご飯を食べられる回数は、あと何回?
● 友達と遊べるのは、あと何回?
● 子どもと出かけられるのは、あと何回?
“残りの時間”を意識すると、幸せを深く感じられるようになります。
◆ まとめ:今日から変えられる「幸せになる時間の作り方」
最後に、この記事をギュッとまとめます。
✔ 幸福度が上がる時間の使い方
- 人と過ごす
- 外に出る
- 没頭する
✔ 幸福度が下がる時間の使い方
- 慢性的な孤独
- やらされている時間
- 無意味だと思う時間
✔ 仕事の幸福度を上げるには
- お金以外の目的を持つ
- 職場に友達をつくる
✔ 幸せは慣れる。だから“残りの回数”を意識する
◆ 今日からできる行動リスト(チェックリスト)
- □ 1日に人と関わる予定を1つ入れる
- □ 外に出る時間を10分でも作る
- □ 没頭できる作業時間を1時間確保
- □ イヤホン・通知オフで集中環境を作る
- □ やらされ時間を家電や代行で減らす
- □ やりたい×やらなければを掛け合わせる
- □ 1〜2週間、時間のログを取る
- □ 仕事の目的を見直す
- □ 雑談できる人を1人つくる
- □ 残りの「回数」を意識する
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